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データで見る人材不足。中小企業が「SNS採用」を導入すべき根拠

辻 雅史辻 雅史
公開日 2025.10.13
中小企業がSNS採用を導入すべき根拠を一枚で伝えるヒーロー画像

中小企業では依然として人手不足が深刻で、経営課題の最上位は「人材確保」となっています。採用費は年々上昇し、従来型サービスの効果が低下する中、低コストで直接アプローチできる「SNS採用」について紹介します。

まとめ

  • 63.0%の中小企業が人手不足。そのうち65.5%が「事業継続に支障が出る」または「廃業の恐れがある」と回答
  • 重視されている経営課題は「人材確保(22.3%)」「省力化・生産性向上(20.9%)」「事業承継(14.1%)」が続く
  • 中途採用費用の平均は650.6万円(前年比+20.9万円)。従業員51~300名規模では247.3万円
  • 採用手法の利用率は「転職サイト(49.5%)」が最多だが減少傾向。一方で、「ダイレクトリクルーティング(36.5%)」は連続増加
  • 採用到達率もダイレクトリクルーティングが最多で、費用対効果の高さが示唆される

    これらのデータから、SNS採用などの低コスト・直接接触型の手法が、中小企業にとって今後の有効な採用戦略となると考えられます。

中小企業における深刻な人手不足

厳しい人手不足の状況が続いており、事業継続に支障が出る可能性のある企業も少なくありません。

日本商工会議所が公表した最新の調査(2024年9月)によると、中小企業の人手不足の実態は以下の通りです。

  • 不足率: 63.0%の企業が「不足している」と回答
  • 推移: 昨年比で5ポイント減少したものの、依然として6割を超える高水準で常態化
  • 深刻度: 人手が不足していると回答した企業の65.5%が、事業運営の影響について、「非常に深刻(廃業のおそれ)」(4.2%)または「深刻(事業継続に支障が出るおそれ)」(61.3%)と回答
2024年時点で63.0%の企業が人手不足と回答していることを示している。また、そのうち65.5%が「事業継続に支障が出る、または廃業のおそれがある」としており、人手不足が経営リスクとして常態化している状況を表している。
図1 人手不足の現状と深刻度

参考:日本商工会議所「人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査

最重要課題は人材確保

最も重視されているのは人材確保であり、人手不足を起点とする経営課題が目立ちます。

帝国データバンクの「令和6年度中小企業実態調査事業 中小企業・小規模事業者の実態把握に関する調査研究」(2025年3月)によると、中規模企業の経営課題として回答が多かったのは、以下の項目です。

  • 人材確保(22.3%)
  • 省力化・生産性向上(20.9%)
  • 事業承継(後継者不在を含む)(14.1%)

帝国データバンクの調査研究から、人手不足を背景とした課題意識が強いことが窺えます。

中規模企業・小規模事業者ともに最も重視する経営課題は「人材確保」であることがわかる。中規模企業では22.3%、小規模事業者では23.0%が人材確保を最重要課題としており、次いで「省力化・生産性向上」(20.9%、12.7%)や「事業承継(後継者不在を含む)」(14.1%、15.7%)が続いている。
図2 重視する経営課題

参考:帝国データバンク「 令和6年度中小企業実態調査事業 中小企業・小規模事業者の実態把握に関する調査研究

中途採用費用の平均は650.6万円、年々増加

中途採用費用の平均は650.6万円であり、年々増加しています。企業規模別にみると従業員数51~300名の企業では平均247.3万円です。

株式会社マイナビ「中途採用状況調査 2025年版(2024年実績)」によると、中途採用費用の全サービスの予算・実績を合算すると、平均650.6万円(前年比20.9万円増加)となりました。年間採用費用は2021年から連続して増加が続いています。

従業員規模別に見ると、中小企業の採用にコストを割けておりません。

  • 3~50名:119.3万円
  • 51~300名:247.3万円
  • 301~1000名:564.9万円
  • 1001名以上:1,461.8万円

従業員数51~300名の費用分布を見ると、「0~49万円」が41.7%、「50~99万円」が14.9%で、全体の半数以上が100万円未満にとどまっています。

このことから、多くの中小企業では採用にそこまで大きなコストを割けない現状が明らかとなっています。

企業規模別の中途採用費用の予算および実績分布を表している。2024年の平均採用費用は650.6万円で、2021年以降3年連続の増加となった。特に従業員51~300名規模では平均247.3万円であり、費用分布では「0~49万円」が41.7%、「50~99万円」が14.9%を占める.
図3 中途採用費用の平均・実績と企業規模別の分布(2024年)

従来型サービスの限界と、台頭するダイレクトリクルーティング

近年、採用市場の飽和により従来型の求人サービスの効果が低下し、企業の採用手法に変化が生じています。

株式会社マイナビの採用サービス利用率の調査によると、依然として上位は従来型のサービス利用が上位を占めています。

  • 1位: 転職サイト(49.5%)
  • 2位: 企業ホームページ(44.8%)
  • 3位: 求人検索エンジン(44.5%)

しかし、従来型サービスの利用率が年々減少傾向にあります。これは、求人媒体・人材紹介市場が飽和状態となり、露出しても応募が集まりにくい状況になっているため使用率が下がっているのではないかと考えられます。一方で、「ダイレクトリクルーティング」(36.5%)の利用率が数年間連続で増加しています。

企業が正社員の中途採用で利用したサービス・手法の割合を表している。2024年の利用率は「転職サイト」が49.5%で最も多く、次いで「企業ホームページ(44.8%)」「求人検索エンジン(44.5%)」が続いた。一方、これら従来型サービスの利用率は年々減少傾向にあり、「ダイレクトリクルーティング」(36.5%)のみが連続して増加している。
図4 中途採用における採用サービス・手法の利用率(2024年)

採用到達率1位は「ダイレクトリクルーティング」

サービス毎の採用到達率は「ダイレクトリクルーティング」が最多であり、「転職サイト」「人材紹介会社」「求人検索サイト」が同じく6割前後で続きました。「ダイレクトリクルーティング」は「面接を設定した」から「内定を出した」への移行率が特に高くなりました。

「ダイレクトリクルーティング」は、単に応募数を増やす手法ではなく、“採用の質”を高めるアプローチとして効果が高いと言えます。

各採用サービス・手法の利用率、応募者獲得率、面接設定率、内定率などを比較している。2024年時点で利用率が最も高いのは「転職サイト(49.5%)」であるが、採用到達率(採用に至った割合)が最も高いのは「ダイレクトリクルーティング(60.5%)」となっている。「人材紹介会社(59.8%)」や「求人検索エンジン(59.4%)」がこれに続く一方で、「リファラル採用(48.0%)」や「合同企業説明会(48.5%)」などはやや低水準にとどまっている。
図5 採用サービス・手法別の採用到達率と利用状況(2024年)

参考:株式会社マイナビ「中途採用状況調査 2025年版(2024年実績)

ダイレクトリクルーティングとは?

「ダイレクトリクルーティング」は「ダイレクトスカウト」や「ダイレクトソーシング」、「スカウトサービス」とも呼ばれ、企業が採用要件に合う人材を自ら探し、直接アプローチする手法です。従来の広告媒体などと異なり、企業が主体となって候補者を見つけて声をかける積極的な採用スタイルです。

代表的なダイレクトリクルーティングとしては、ビズリーチやGreenなどが挙げられます。料金形態は月額等のツール利用料に加え、内定承諾時の成功報酬を採用するサービスが一般的です。一方で、近年はどのダイレクト系サービスもレッドオーシャン化しており、求人掲載型と同様に大手企業との競争が激化しています。

大手は露出・返信率で優位に立ちやすく、中小企業は同じ土俵で戦いづらい状況です。

近年は、こうしたダイレクトリクルーティングの流れがSNS上にも広がり、LinkedInなどを活用したダイレクトリクルーティング型の採用が拡大しています。

低コストで運用可能な「SNS採用」

そのような中で、コストを抑えつつ企業規模に左右されにくい採用手法として注目されるのが「SNS採用」です。代表的なLinkedInは世界最大級のビジネスSNSであり、掲載費やスカウト枠に高額な固定費が発生しないため、第三者を介さないため低コストで人材へ直接アプローチすることが可能です。

「費用負担を抑えながら、発信力で勝負できる採用チャネル」として、SNSを活用した採用は中小企業にとって有効な選択肢となっています。

弊社が提供する「Kachilu Scout」は、こうした課題を踏まえて設計された中小企業向けの新しい採用支援サービスです。

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執筆者

辻 雅史

辻 雅史

インターン

北海道大学卒業、京都大学大学院在籍。教育系スタートアップにて、運営として記事制作やデータ分析、集客やマーケティングなどの業務に従事。スタートアップ従事者として、挑戦しやすい日本を実現するため株式会社BizDBにインターン参加。