新規開拓・アウトバウンド営業 · 実践ガイド · インサイドセールスの設計と立ち上げ
インサイドセールスとは?テレアポとの違い・役割・KPIと始め方
インサイドセールスとは、電話、メール、SNS、オンライン会議などを使い、非対面で見込み客との接点づくり、状況確認、育成、商談化を進める営業活動です。電話でアポイント獲得を目指すテレアポより担当範囲が広く、誰に接触し、どの段階まで進め、何を次の担当者へ引き継ぐかを一つのプロセスとして管理します。
この記事の要点
- インサイドセールスは、複数の非対面チャネルで見込み客を商談へ進める営業プロセスです。電話という一つの手段に限られるテレアポとは範囲が異なります。
- 反響のあったリードを担当するSDRと、狙う企業へ接点をつくるBDRでは、対象、初動、KPIが変わります。呼称より実際の担当範囲を定義します。
- KPIは活動件数だけでなく、接触率、有効会話率、次ステップ合意率、商談実施率を同じ対象群と観測期間で追います。
- KachiluはBDR型のLinkedIn新規開拓で、見込み客選定から接点づくり、つながり申請、DM、返信確認までを支援し、人は会話と商談を担当します。
執筆
Kachilu Research
プロダクト調査・編集チーム
インサイドセールスは、非対面で見込み客を商談へ進める営業活動
インサイドセールスの『インサイド』は、単に社内で電話をかけるという意味ではありません。訪問を前提にせず、電話、メール、SNS、オンライン会議などを組み合わせて、見込み客との関係を前に進める営業の役割を指します。会社によって、商談創出までを担当する場合と、オンライン商談や受注まで担当する場合があります。
テレアポはインサイドセールスで使える手段の一つです。違いは、電話をかけるかどうかではなく、目的と管理範囲にあります。アポイント件数だけを目的にせず、相手の状況と課題を確認し、次に話す理由がある商談をつくり、履歴を引き継ぐところまで設計します。
| 比較項目 | インサイドセールス | テレアポ | フィールドセールス |
|---|---|---|---|
| 主な手段 | 電話、メール、SNS、オンライン会議など | 電話 | 訪問、対面・オンライン商談 |
| 主な目的 | 関係構築、状況確認、育成、商談創出 | アポイント獲得 | 提案、交渉、受注 |
| 管理する範囲 | 対象選定から引き継ぎまでの複数段階 | 架電からアポイントまでが中心 | 商談から契約までが中心 |
| 残す情報 | 接点、会話、関心、課題、次の行動 | 架電結果、会話結果、日程 | 商談内容、提案、見積もり、受注・失注理由 |
- Salesforce:インサイドセールスとは?
非対面で見込み客へアプローチし、初回対応、育成、見極め、商談創出を担う役割の解説です。
- LinkedIn Sales Solutions: Inside Sales
電話、メール、InMail、ビデオ会議を使う非対面営業について、LinkedInが説明しています。
SDR・BDR・フルサイクルでは、担当する見込み客が違う
インサイドセールスは、見込み客がどこから来たかと、どこまで担当するかで設計が変わります。SDRとBDRの定義は会社によって異なるため、名称を決める前に、対象、開始条件、終了条件、引き継ぎ先を明文化します。
| モデル | 開始する対象 | 主な役割 | 終了条件の例 |
|---|---|---|---|
| SDR(反響型) | 資料請求、問い合わせ、イベント参加など、すでに接点があるリード | 早く連絡し、状況と課題を確認して育成する | 有効商談の条件を満たし、担当営業へ引き継ぐ |
| BDR(新規開拓型) | 自社が選んだ企業・役職など、まだ接点がない見込み客 | 連絡する理由をつくり、個別に接点を開く | 関心を確認し、次の会話や商談へ合意する |
| フルサイクル型 | 反響または新規の見込み客 | 初回接点から商談、提案、受注まで担当する | 受注、失注、将来フォローの判断まで記録する |
- Salesforce:SDRとBDRの違い
反響型のSDRと新規開拓型のBDRについて、対象とアプローチの違いを解説しています。
インサイドセールスの役割は、商談数を増やす前に引き継ぎの質をそろえること
担当者の仕事を『電話を何件かけるか』だけで定義すると、対象外のアポイントや情報不足の商談が増えます。次の担当者が同じ説明を最初から繰り返さずに済むよう、接点から引き継ぎまでを設計します。
- 1.対象条件に合う企業・担当者かを確認し、対象外を除く。
- 2.相手の状況に合うチャネルと連絡理由を選び、最初の接点をつくる。
- 3.課題、優先度、時期、関係者、次に知りたいことを会話から確認する。
- 4.今すぐ商談しない相手には、役立つ情報と次の確認時期を決める。
- 5.商談へ渡すときは、対象にした理由、これまでの接点、確認できた課題、合意した次の行動を共有する。
インサイドセールスのKPIは、活動量・接点・会話・商談を分けて追う
KPIは、担当者を忙しくするためではなく、どの段階で見込み客が減っているかを知るために設定します。件数と率を併記し、率の分母、観測期間、同じ相手を何回数えるかを固定します。
| 段階 | KPIの例 | 計算例 | 分かること |
|---|---|---|---|
| 対象 | 実行対象数・対象適合率 | 対象条件を満たす人数 ÷ 確認した人数 | 狙う市場と選定条件が合うか |
| 接点 | 接触率・承認率 | 接点を得た人数 ÷ アプローチ開始人数 | 選んだチャネルと接触理由が届くか |
| 反応 | 返信率・有効会話率 | 有効な会話になった人数 ÷ 接点を得た人数 | 文面と問いかけが会話を生むか |
| 合意 | 次ステップ合意率 | 次の行動へ合意した人数 ÷ アプローチ開始人数 | 対象、接点、会話を含む施策全体が進むか |
| 商談 | 商談実施率・有効商談率 | 実施した有効商談数 ÷ 予約商談数 | 引き継ぎ条件と商談の質が合うか |
| 事業成果 | 案件化率・受注貢献 | 案件化数または受注額を同じ対象群へ紐づける | 上流の活動が売上へつながるか |
SDRは反響から商談までの速度や商談化率、BDRは対象適合率、接点率、有効会話率、次ステップ合意率を重視しやすい傾向があります。ただし、最終的には同じ対象群が商談、案件、受注へ進んだかを確認します。出典と条件が異なる業界平均をそのまま目標にはしません。
- LinkedIn営業KPIの定義と計算方法
承認率、返信率、有効返信率、次ステップ移行率、商談予約率の分母をそろえる方法です。
インサイドセールスは、7つの手順で小さく始める
人を採用したりツールを増やしたりする前に、誰へ、何のために接触し、どの状態になったら次へ渡すかを決めます。最初は一つの対象群と一つの主要チャネルに絞ると、問題が見つけやすくなります。
- 1.目的を一つ決める:新規商談の創出、反響対応の高速化、休眠リードの再接触などから選ぶ。
- 2.SDRかBDRかを決める:既存の反響へ対応するのか、狙う企業へ新しい接点をつくるのかを分ける。
- 3.対象条件と除外条件を決める:業界、規模、役職、課題、地域、現在の状況を言葉にする。
- 4.営業段階と引き継ぎ条件を決める:接点、反応、有効会話、次ステップ、商談を同じ意味で使う。
- 5.チャネルと文面を準備する:成果を比較しやすいよう、電話、メール、LinkedInなどから主軸を一つ選ぶ。
- 6.履歴を残す場所と担当者を決める:対象にした理由、接点、会話、次回時期、引き継ぎ先を記録する。
- 7.少数で実行して週次で直す:一度に複数の条件を変えず、最初に人数が減った段階を一つ改善する。
Kachiluは、BDR型のLinkedIn新規開拓を見込み客選定から支援する
BDR型のインサイドセールスでは、まだ接点がない相手を探し、連絡する理由をつくり、会話が始まるまでの作業が繰り返し発生します。Kachiluはサービス情報をもとにターゲット条件の候補と送信文面のテンプレートを準備し、利用者が対象、文面、件数、曜日、時刻を確認・変更してから実行します。
実行では、LinkedIn上の見込み客探し、関連投稿への反応、個別化したつながり申請、承認後のDM、フォローアップ、返信確認、条件に応じたCTA案内までを一つの流れで進めます。候補者ごとの段階と実行状況を確認でき、必要なら一時停止、再開、スキップできます。関心が確認できた後の個別の会話、商談、提案、交渉は人が担当します。
- アウトバウンド営業とは?7つの手法と30日間の検証方法
電話、メール、LinkedInなどから、自社が最初に試す新規開拓チャネルを選ぶ方法です。
インサイドセールスを始める前の確認項目
- SDR、BDR、フルサイクルのどの役割を置くか決まっている。
- 対象条件と除外条件を一文で説明できる。
- 接点、有効会話、次ステップ、商談、案件の定義がそろっている。
- マーケティング、インサイドセールス、商談担当の引き継ぎ条件と期限が決まっている。
- KPIの分母、観測期間、ユニーク人数の数え方が決まっている。
- 反応後の会話と商談を担当できる人数と対応時間が確保されている。
- 新規開拓・アウトバウンド営業の実践ガイド
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FAQ
よくある質問
インサイドセールスとは何ですか?
電話、メール、SNS、オンライン会議などを使い、非対面で見込み客との接点づくり、状況確認、育成、商談化を進める営業活動です。会社によって商談創出までを担当する場合と、オンライン商談や受注まで担当する場合があります。
インサイドセールスとテレアポの違いは何ですか?
テレアポは電話でアポイントを取る活動です。インサイドセールスは電話を含む複数の非対面チャネルを使い、対象選定、関係構築、状況確認、育成、商談創出、引き継ぎまでを管理します。
SDRとBDRの違いは何ですか?
一般にSDRは問い合わせや資料請求など既に接点があるリードへ対応し、BDRは自社が選んだ企業や担当者へ新しい接点をつくります。ただし呼称は会社ごとに異なるため、対象、開始条件、終了条件で定義してください。
インサイドセールスで追うべきKPIは何ですか?
活動件数に加え、対象適合率、接触率、有効会話率、次ステップ合意率、商談実施率、案件化率を段階ごとに追います。率を比較するときは分母、観測期間、ユニーク人数の数え方を固定します。
インサイドセールスを一人で始められますか?
始められます。最初は対象群、チャネル、目的を一つに絞り、少数の見込み客で接点から引き継ぎまでを検証してください。反応後の会話と商談を担当する時間も先に確保します。